転職してから急にプライベートのPTA活動が非常にまずい雲行きになっていたため、仕事の事を振り返っている暇がなかったのですが、仕事ももちろん頑張って続けています。

弁護士相談、PTA退会(第一号)まで行くぐらいこじれてしまいました(涙)興味のある方はご覧になってみてください。
転職後3週間たったころの記事はこちら↓
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3か月目あたりから徐々に投薬に出るようになり、病棟に払い出す薬の調剤、監査にも携わるようになってきました。
調剤薬局の時とは違い、薬剤師が関わっている業務のまだまだ一部しか携われていないのですが、少し自分自身の成長を振り返ってみたいと思います。

わたしの所属している病院はわりと個性的な病院なので、こんな仕事をしているところもあるんだな…程度に読み流していただけると嬉しいです。
私のいる病院の特徴
糖尿病の専門病院です。教育入院目的の病棟があり、治験や臨床研究も行っています。
仕事の仕方で特徴的なのが、基本的に専門知識のある人はその専門の仕事を最優先に、行うべきという院長の合理的な考えにより、医師はカルテ入力のみで問診や処方入力は他の医療スタッフが行い、薬剤師も調剤は他の医療スタッフが行っています。

保険点数を稼げるところでバンバン稼ぐために、患者さんの数を沢山こなすためにかなりよく人員配置を考えています。
薬局に比べて今の病院の良いと思うところ
①ある程度今日来る患者さんの数の予測が出来、余製を作ることができる事、お昼休憩がしっかりとれること。
②来る患者さんも内容も大体決まっているので、薬がその日に足りなくなること、焦ることはほとんどない。

薬局は待ちの仕事なので、いつ患者さんが来るのかもわからないし、どんな処方が来るのかもわからないので振り回されますよね…。
③病院の方針で調剤は他の医事科のスタッフ、手の空いた他の医療従事者が行うことになっているので、薬剤師が調剤を行う事はほぼない為、ウロウロしなくてよいのは助かっています。

調剤、監査、投薬など行ったり来たりすることが多い薬局とは違う点です。ただ、これは当院だけの特徴かもしれないです。

薬剤師以外の人が行うので、間違えを減らすために処方日数も10日ごとに制限をかけています。
④病院なので当たり前ですが、薬歴がないので薬歴を書く必要がありません。

慣れるまで違和感があったのですが、慣れたらこれほど楽な事はありません。

ただし、誰が最後に確認したかはデータに残るので、ミスした場合は記録に残ります。
⑤医師の診察、それに伴う薬剤費などは福利厚生で無料。
⑥健康診断は院内で無料で受けられる(福利厚生)。
⑦医師が近くにいるので、疑義照会がしやすく、患者さんを待てせてクレームになる事がない。

全体的にクレーム対応は薬局にいる時よりも減りました

問診や指導に入る看護師さんはよくクレーム対応しているので、病院だからと言ってクレームが少ないわけではないです。ただ単に患者さんを待たせる時間が少ないため、薬剤科のクレームが少ないだけだと思います。
薬局に比べて今の病院の方が大変さを感じる事
①薬剤の在庫管理が曖昧。在庫が余った場合に店舗間融通が出来ないので廃棄になる。
患者さんから薬の数が合わないとクレームがあっても、そもそも数の管理がパソコンでシステマチックに管理できていないので、その場その場での対応になっている。

薬局にいるときはパソコンでの在庫管理は今どき当たり前かと思っていたのですが、あれもお金が結構かかるシステムのようで、チェーン店のようなところでないと導入は難しいようです。
当院のような小規模病院ではコストカット対象なのでしょう。
②ヘルプのスタッフなどはいないので、休むとダイレクトに他のスタッフに迷惑がかかるので休みにくい
③土曜日が出勤日になっている。
④スタッフの数が多く、色々な部署に分かれているので、人の名前を覚えたり、院内の仕組みやルールを覚えるのが大変
⑤電子カルテは色々な医療スタッフが書き込んでいるので情報量が多く、確認することが沢山あるので大変

治験、臨床試験も行っている病院なので、初めは電子カルテにメモが沢山あってチンプンカンプンでした。
略語も多くて、それを理解するのも一苦労でした。
⑤調剤しなくなったのは良いが、その代わり投薬、監査の量が異様に多い
⑥病歴、検査値、検査内容が見れてしまうので、それも合わせた薬剤の監査が求められる。

いままではわかる範囲で病歴は確認していましたが、今は全てわかってしまうので、見逃すと怒られます。
どんな変化球でも薬に関することは打ち返さなければなりません。

Ⅰ型糖尿病の患者さんにDPP-4阻害薬が出ている事に気が付かず、そのまま監査を通してしまって、院長からこの前怒られたよ。
⑦薬に関することはどんな質問でも答えられなければならず、また責任を持たなくてはならないので、様々なスタッフから質問される。
正直そんなことまで?というような細かいところまで確認しなければならない。

ワクチンの期限とワクチンの内容がカルテ記載内容とあっているかまで見ています。
過去に誤って期限切れを打ってしまったり、間違えたワクチンを打ったことがあるようで…

ワクチンも薬っちゃ薬かもしれないけど、正直そこは看護師さんが確認でいいのでは?と思いますが…。
免疫抑制剤を飲んでいるかどうかぐらいしか薬剤師でないと…みたいなところはないように思います。
⑧専門病院なので、薬の種類が多少偏っている

生活習慣病系の薬は専門以外も処方されますが、総合病院の門前にいた時のように抗がん剤や、生物製剤、各科目の新薬などは見かける機会はぐっと減りました。

ある程度予測していたことだけどね。
余裕ができたら自分で勉強会などを積極的に聴講して補っていくしかないね。
⑨輸液もある程度勉強が必要になった

小規模病院で、基本は教育入院のため、沢山の輸液を扱っているわけではありません。
そのため数は少ないのですが、配合変化や輸液の目的などは監査に必要な知識は抑えておかないといけません。
⑩合剤がやけに多くて、監査が大変

保険点数の関係上、院内でだせる薬剤の数が限られており、それに対応するために合剤を沢山使用しています
⑪薬剤師が一部処方をたてていたり、処方修正をかけているので、処方入力は薬剤師でも出来ないといけない。

地味にこれが結構大変で、いまだに苦手意識があります。
主な日常業務(投薬、監査)
院内調剤の投薬、監査業務を午前と午後にわけて行っています。

投薬のシフトの場合はひたすら外来に座って投薬します。途中で調剤とかで席を離れたりはしません。
投薬業務
投薬のシフトの時は大体午前中だけで50人以上の投薬を行うため、薬局のようにゆっくり話している暇はありません。
前職の薬局では長いと30分くらい話し込むこともあったのですが、ここではそれは出来ないため、最低限の注意事項と最低限の薬の確認を行って、次々に患者さんに投薬していきます。

患者さんと話すのも楽しかったので、少し事務的で寂しさはありますね

ただ、保険点数を稼ぐためにも、この病院では薬剤師にその仕事が求められている以上はやらないといけないよね。病院の経営に関わるところだから…。
薬局では患者さんから聞かれることもよくあったので、パンフレットなどを渡したり栄養指導の一部のようなことをしていました。
しかし今の病院では栄養士さんがしっかりと保険点数をとって指導を行っているので、軽い栄養指導もしてはいけなくなりました。

余計なこと言うと投薬が長くなるから、いずれにしても話す時間はないんですが…。
結構辛いと思うのは、投薬の合間に監査もやらないといけないことです。

人がいないときは本当に監査と投薬が多すぎてテンパります。

そんなテンパってるときに限って他の医療スタッフから質問されたり、ワクチンや注射薬の確認しろとか言ってくる…。
監査業務
処方箋の監査量もかなりの量で、投薬担当で投薬をしながら1日30件、監査担当で1日50件くらい監査を行っています。

院外処方の監査もまわってくるし、院内の注射薬、輸液、ワクチンの監査もまわってきます

院外処方は院外薬局に投げてもいいんではないかと思うのですが、疑義照会が増えるとかえって大変とのことで可能な限りチェックしてます。
ジェネリック変更だけとか正直どうでもいいような監査もしています。
電子カルテを見て、
- 薬の相互作用、重複、病歴に対して薬が問題ないかどうか
- 医師の指示通りの薬が処方されているか。変更点は反映されているか。
- 薬に関する保険の加算が正しくとれているか
- 日数は次回まで足りるか。必要以上に処方されていないか
- 規定の薬剤の種類数を超えていないか(院内では6剤まで等)
- 検査値を確認して、副作用が出ていないか、腎機能に対しての用量が適正か
- ジェネリック可の☑の確認、一包化の記載の確認
- コメントの確認、訂正
上記に誤りがあった場合は自分で処方修正をかけないといけません。

この処方修正が入ったり、疑義照会が必要な話になってくると、投薬しながら監査しているときはかなりテンパります。

保険の点数確認とかコメント修正、ジェネリックや一包化の☑確認て本来医事科の仕事では?と思うのですが、医事科で人数少なくて手一杯なのか、最終確認を何故か薬剤科でやらされてます。
時間が足りないわりに確認しないといけないことが多すぎるのでカンペファイルを作ってます↓

その他業務(予製作り、発熱外来、病棟薬の準備)
午後の外来までの時間は予製を作ったり、監査したり、病棟薬の準備を行っています。

予製の調剤も手伝ってくれる医療スタッフがいます。とても有難いです。
発熱外来も行っているので、その薬の監査、他の薬局への連絡を行います。

ラゲブリオは院内で調剤して、電話で投薬しています
その他ベテラン薬剤師が行っている業務
私はここまでやらせてもらえるレベルに達していないので、横目でやっていることを見ているだけですが、
- 治験薬の監査
- 疑義照会に対する対応
- 病棟指導
- ワクチンの管理
- DI業務
- 当院が行っている指導カリキュラムを全国出張して指導
- 論文作成
- 院内勉強会の開催
すべてではないですが、パート勤務だと時間的に難しい業務もあり、数年はこれらの業務は行うのはいずれにしても難しいかもしれません。残念です…。
今後の予定
中途半端な時期に転職したため、実はまだ院内研修を受けていません。
春頃他のスタッフと一緒に行う予定なので、楽しみにしています。

カルテ見てても、投薬していても、研修行ってないため、院内の仕組みが今一つわからなくてお手上げになる事が結構あるので助かります。

長年いる人から、そんなことも知らないの?と院内の仕組みを知らなくて馬鹿にされることもありますが、そもそも教えてもらっていないことは知りようがありません。馬鹿にされても困ります。
「いつものように」とか言われても知らんがな。院内ルールなんて本にも載ってないし。
人間関係
一人何故か入社した時から明らかに私のことを嫌っているスタッフがいたのですが、必要最低限の接触を心掛けていたところ、最近急に態度が軟化して仕事がやりやすくなりました。
今は人間関係に関してはほとんどストレスはありません。

1分くらいしか話していないので、何がそんなに癇に障ったのかわからないのですが、明らかにあたりがきつくて最初はかなりしんどかったです。

職場は遊び場ではないので、仕事が出来るようになれば必然的に相手もきつい態度を取り続ける事は出来ないだろうと思っていましたが、その通りでした。
自分と合わない人が職場にいても、仕事をこなすうえで支障が出なければ問題ないので、最低限のコミュニュケーションを心掛けて、接触を減らしたことが良かったようです。

職場の人とは必要以上に仲良しごっこをする必要はないからね…。
なじむためにジタバタ工夫したことの記事はこちら↓
薬局薬剤師の経験は役立っているか?
薬局薬剤師が病院に転職するときに強みになる程のものではないですが、薬局での勤務経験が役に立っているか、いないかで言えば確実に役に立っていると思います。
薬剤師の基本の仕事のやり方や、知識は変わりないためです。

特に今の病院は薬に偏りがあるので、専門外の薬に関しては他のスタッフから聞かれることが結構あります。
病院で働き始めても、薬局との関係は切ることは出来ないので、薬局側の事情などを知っているのも強みになっていると思います。

実際入職してからよく薬局に関する質問は上司や他のスタッフからも聞かれます。

前の薬局の人に質問することもあるので、止めるときに変な辞め方をしないで良好な関係を築いた方がいいかもね…。この業界狭いしね。
あとがき
今のところ現状に不満はないので、頑張って続けていきたいと思います。
専門病院ならではの知識が増えてきたらまたブログに書いていけたらと思っています
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