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タフマックE、エクセラーゼが製造販売中止!代替品は?リパクレオンからベリチームまで!消化酵素製剤の特徴とは?

タフマックE配合カプセル、タフマックE配合顆粒エクセラーゼ配合錠が2024年3月31日をもって、製造販売中止、薬価基準経過措置終了、薬価削除となりました。

消化酵素製剤の概要から、タフマックE配合カプセルの代替品としてどのような薬を選べばよいのか解説したいと思います。

この記事でわかること
  • タフマックE、エクセラーゼの代替品のおすすめは?
  • 消化酵素製剤の特徴と違いとは?
  • なぜ消化酵素をとる必要があるのか?
目次

消化酵素製剤とは?どんな時に必要?

消化酵素製剤とはどのような酵素が含まれており、どのような病気に使用されるのでしょうか?

詳しく見ていきましょう!

消化酵素とは

消化酵素は、食べ物の消化を助けるために私たちの体内で生成される重要な物質です。

消化酵素には、炭水化物を分解する酵素(アミラーゼ)タンパク質を分解する酵素(プロテアーゼ)、そして脂肪を分解する酵素(リパーゼ)など、さまざまな種類があります。

これらの消化酵素は、食べ物の栄養素を小さな分子に分解することで、私たちの体が栄養を吸収しやすくしています。

消化酵素製剤の役割とは?どんな状態に必要?

消化酵素製剤は、消化酵素が不足している人々の消化をサポートするための薬です。

消化不良、栄養吸収不良、あるいは特定の消化器官の機能不全など、さまざまな状況で利用されます。

消化酵素の不足は、慢性膵炎糖尿病などの膵疾患消化器官の手術後、または加齢によって生じることがあります。

適切な摂取脂肪量や食生活の調整と併せて、消化酵素製剤を使用することで、患者の全体的な健康状態の改善が期待できます。

主要な消化酵素製剤を紹介します!

消化酵素製剤は、ブタ膵抽出消化酵素である濃厚パンクレアチンとともに,細菌やカビ由来の消化酵素を配合した複合処方です。

パンクレアチンは,膵アミラーゼ,膵プロテアーゼ,膵リパーゼを含んでおり,いずれも至適pH域がアルカリです。

酸性域では活性を示さないこと、胃酸による失活を防ぐため腸溶性顆粒として製剤化されています。

微生物由来消化酵素の一部は、舌・胃リパーゼなどと同様酸性プロテアーゼ・酸性リパーゼであり、食後の胃内pHであるpH3~5程度の弱酸性で最も高い消化活性を認めることから、胃溶性顆粒として製剤化されています。

タフマックE(販売中止)

タフマックEは消化酵素の補助として使用される製剤の一つで、主に消化不良や食事からの栄養吸収を助けることを目的にしています。

この製剤は、特に脂肪やタンパク質の分解に関わる酵素を含むため、油っこい食事や肉類を多く消費する方に適しています。

エクセラーゼ(販売中止)

エクセラーゼは消化酵素の補助として使用される製剤の一つで、主に消化不良や食事からの栄養吸収を助けることを目的にしています。

タフマック同様、脂肪やタンパク質の分解に関わる酵素を含むため、油っこい食事や肉類を多く消費する方に適しています。

ベリチーム

ベリチームは、別種の消化酵素製剤であり、消化器系の不調に対応するために開発されました。

ベリチームの特徴は、炭水化物、タンパク質、脂肪を分解する酵素のバランスがよい点です。

総合的な消化サポートをする薬といえるでしょう。

これにより、さまざまな食材に含まれる栄養素の消化・吸収を助けることができるのです。

食後の不快感や消化不良に悩む人々にとって、ベリチームは大きな支えとなり得ます。

リパクレオン(パンクレリパーゼ)

リパクレオンは、特にリパーゼという脂肪を分解する酵素の活性が高い消化酵素製剤です。

海外での使用実績も豊富で、日本においても注目されている新しい選択肢の一つです。

リパクレオンの大きな特徴は、力価が高く、少量でも効率的に脂肪の分解を助けることができる点にあります。

そのため、膵炎や膵臓の機能が低下している患者さんに特に有効とされており、適正な用量と服用方法によって、消化不良の軽減や栄養状態の改善が期待できます。

消化酵素製剤の各製剤の特徴とちがい

消化酵素製剤にはさまざまな種類があります。

医療用消化酵素製剤の先発品としてタフマックE、ベリチーム、ポリトーゼ、リパクレオンなどがあります。

ジェネリック医薬品(後発品)としては、エクセラーゼフェルターゼフェンラーゼアリーゼネオ・エフラーゼエンテラーゼオーネスSPオーネスNオーネスSTハイフルケイラーゼボルトミーヨウラーゼ、マックターゼなどの合計14品目が販売されていました。

しかし上記のうち、ベリチーム、マックターゼ、リパクレオン以外はすべて2024.4現在販売中止となっています。

先発品とジェネリック医薬品(後発品)は何がちがうの?

ジェネリック医薬品(後発品)は,ほかの医薬品と異なり発売時期の違いにより先発後発が区分されているだけであり、ジェネリック医薬品(後発品)には先発品に相当するものがありません。

消化酵素製剤の成分と効能のちがい

消化酵素製剤には、それぞれ特有の成分と効能があります。

「我が国で処方可能な各種消化酵素製剤の特長とそれに応じた製剤の使い分け」という論文に各製剤のタンパク消化力、でんぷん糖化力、脂肪消化力を比較したデータがあるため紹介します。

「我が国で処方可能な各種消化酵素製剤の特長とそれに応じた製剤の使い分け」

パンクレリパーゼを主成分とするリパクレオンの消化酵素力が著しく高いですが、それ以外の製剤もそれなりの効果を示しています。

消化酵素製剤の費用と効果のちがい

リパクレオンは確かに効果の高い薬ですが、すこし値段がたかく、本来は膵外分泌不全に処方される薬です。

膵臓の機能が残ってる状態であれば、40年ちかく歴史があり、価格が低い消化酵素製剤の選択することで経済的な負担を減らせます。

「我が国で処方可能な各種消化酵素製剤の特長とそれに応じた製剤の使い分け」に、価格と効果に関して調べたデータがあるため紹介します。

「我が国で処方可能な各種消化酵素製剤の特長とそれに応じた製剤の使い分け」

使い分けのポイント

消化酵素製剤のうち、リパクレオンのみ適応が「膵外分泌機能不全における膵消化酵素の補充」となっています。

ほかの消化酵素製剤「消化異常症状の改善」が適応症です。

タフマックEやエクセラーゼの代替品としておすすめは?

いろいろ調べた結果、ほとんどの消化酵素製剤製造販売中止となっていました。

そのため、代替品として考えられるのは、ベリチーム、マックターゼ、リパクレオンの3種類のみです。

そのうち、タフマックEエクセラーゼと適応が同じものはベリチーム、マックターゼのみとなっています。

この2種類の効果や費用は類似しているため、顆粒か錠剤かで選ぶのがよいでしょう。

製品名適応症用法用量薬価
ベリチーム顆粒消化異常症状の改善1回0.4〜1gを1日3回 食後21円/g
マックターゼ配合錠消化異常症状の改善1回2錠 1日3回 食直後5.7円/錠
リパクレオン顆粒300mg、カプセル150mg膵外分泌機能不全における膵消化酵素の補充1回600mgを1日3回、食直後56.4円/包 30.1円/カプセル

消化酵素製剤の効果的な使用方法と注意点

消化酵素製剤の飲み方、注意点を紹介します!

消化酵素製剤の正しい服用方法

消化酵素製剤は食事と一緒に、または食直後ベリチーム食後)に服用します。

これは、食べ物の消化を助けるために消化酵素が直接作用することを目的としています。

リパクレオンのような製剤は、特に力価が高く、正確な服用タイミングが栄養吸収において重要な役割を果たします。

注意事項と副作用

リパクレオンなどの製剤はブタ由来であり、ウシ蛋白質に過敏症のある患者にも使用できるものの、ほかの消化酵素製剤はブタ、ウシの蛋白質ともに、アレルギーがある人は使用できません。

副作用はそれほどない薬です。

まとめ

タフマックEカプセルが販売中止になったのをうけ、代替品を探しました。

消化酵素製剤のちがいもよく理解していなかっため、併せて調べました。

しかし想像以上に消化酵素製剤は製造販売中止になっており驚いてしまいました。

ほかにも困っている人の助けになれば幸いです。

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