先日リフヌア錠の処方が出たのですが、今一つ作用機序や他のせき止めの薬との違いがわからなかったので、勉強会を開いて教えてもらいました。
その時の情報をお伝えしたいと思います。
- リフヌア錠について知りたい人
- リフヌア錠がほかの咳止めと何が違うのか知りたい人
- リフヌア錠の副作用が気になる人
- リフヌア錠とほかの咳止めが併用できるか気になる人
リフヌア錠(成分名 ゲーファピキサントクエン酸錠)とは?
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難治性の慢性咳嗽に適応をもつ世界初の選択的P2X2受容体拮抗薬です。
P2X2受容体とは、気道の迷走神経のC繊維状に見られるATP依存性イオンチャネルです。
この受容体をブロックすることで、細胞外のATPシグナル伝達を遮断することにより、感覚神経の活性化を抑制し、軌道への刺激物(炎症ケミカルメディエーター、化学物質)の放出を抑え、咳を抑える作用が現れます。
難治性の慢性咳嗽とは何?がん患者には使用できるの?
慢性咳嗽とは、咳が8週間以上続く事を言います。
慢性咳嗽には様々な原因があり、まずはそれを取り除く治療が最優先になります。
そのほか、喉への刺激(アレルゲン、カビ、タバコの煙、冷機、強い臭い)、生活習慣、ストレス等でも起こり得ます。
原因治療を行ってもなお残る慢性咳嗽を難治性の慢性咳嗽とし、今回のリフヌアが適応になります。
ほかの既存のせき止めと何が違うのか?併用は可能か?
既存のせき止めとして有名なのがアスベリン(成分名:チぺピジンヒベンズ)やフスコデ(成分名:ジヒドロコデインリン酸塩)ですが、どちらも咳中枢の興奮を鎮めて咳を止めます。
今回のリフヌア錠は迷走神経(末梢神経)に作用して、気道への刺激物質を抑えているのでまったく異なる作用機序といっていいと思います。
リフヌアの用法用量は?半量使用や頓服で効果は出る?
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リフヌア錠45㎎を1日2回服用経口投与します。
医師によっては半量で試したり、頓服で試そうとされている先生もいるようですが、エビデンスがない為、効果に関しては不明です。
咳が収まっても味覚がなくなってしまうのではどちらが辛いのかわからないよね…という医師の意見があるようです。
難しいですね…。
参考程度にインタビューフォームの動態を載せます。
Cmaxに至るのが比較的短いので、もしかしたら頓服でも効果を感じるかも!?ですが、あまり期待は出来ないかな…というところが正直なところです。
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副作用は?一度出てしまった副作用は改善するのか?
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そのほかとして口腔乾燥(5.3%)、悪心(3.7%)で有害事象は85.6%、そのうち21%は中止に至ったようです。
用量依存的に起こりやすくなります。
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何故このような特異な副作用が出てしまうのでしょうか?
メーカーに聞いたところ、作用機序である迷走神経に作用することに起因するようで、味覚も迷走神経が関係しているためこのような副作用が出てしまうようです。
リフヌア錠で失った味覚は中止すれば戻ってくる?
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リフヌア錠は今後はどのように使われていく薬?
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メーカーによると、現在は呼吸器内科を中心に情報を出しており、そちらでエビデンスを積み重ねていき、その後はその結果をふまえて一般内科等にも紹介していきたいと言っていました。
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