2024年11月26日に、小学3年生の娘は小児リウマチ(若年性特発性関節炎JIA)と診断されました。
この記事は前回からの続きとなります。
発症の経緯や小児リウマチ(若年性特発性関節炎JIA)の概要に関しては前回記事を参考にしてください。
前回の記事はこちら
前回ナイキサンを4T分2で開始しました。
その後の経過とMRIの結果や体験談に関して今回はご報告します。
珍しい病気で体験談が少なかったので、ほかの人の参考や心の支えになればと思っています。
かばこの頭と心の整理もしています。
- 小児リウマチ(若年性特発性関節炎JIA)を発症した娘の経過記録
- MRI体験談
発症から6週経過で確定診断!整形外科でMRI
娘、人生初のMRIを受けました。
娘は楽しみだったようです。
MRIを怖がらないように、事前に自宅でポケモンやシロクマによる子供向け解説動画を見ます。もう小学3年生なので、眠剤などはもらわずチャレンジ。
こども病院だからか、子どもが飽きないようにDVDを流してくれたり、音楽を流してくれたり、大人のMRIよりも至れり尽くせりでした。
プリントやラメのある服はMRIでは使用できず、服がなくて困りました…。
足の甲の痛みは?MRIの結果は問題なし
娘の足の甲は、レントゲンや超音波で見たところ何の異常もありません。
ただ、本人が7月頃の本当に初期から痛みを訴えていたのが、足の甲でした。そのため、念のためMRI検査をおこなうことになりました。
整形外科的には、膝以外は異常が見られません。
定期健診は2カ月後、MRIもしばらくは必要ないでしょう。
内科でメトトレキサートを開始
未就学児ぐらいの年齢だと、本当に軽症で済む例も多く、ナイキサンやブルフェンなどの痛みとめで1カ月もせずに痛みがなくなることがあるようです。
しかし、娘は小学3年生で、痛み止めのみでの完治が難しいのではないかと言われていました。
検査値の推移と痛みの経過
8月頃、近所の整形外科を受診した時のものです。CRPという炎症の数値が少し高くなっています。↓
10月22日ごろ整形外科を受診したころです。膝に水がたまっていて、歩行が困難になっていました。↓
ブルフェン3錠分3で開始して2週間たったころのデータです。少し痛みが改善してきました。↓
11月下旬に内科を受診した時のデータです。ナイキサン4錠分2を4週間継続した結果です。朝の痛みがかなり改善してきました。↓
10月中旬に測定したMMP-3は、関節滑膜で産生される蛋白分解酵素で、関節軟骨破壊に関与しています。健常小児は6.5程度とも言われており、はるかに高い数値です。↓
10月中旬に、ほかの膠原病が潜んでいないか確認したデータです。
娘の抗核抗体は陰性の時もあります。主治医の先生の話では、この結果から、ほかの膠原病の可能性はないとのことでした。
C3(補体価)は炎症が起きていれば増えて当然の数値だそうです。↓
今の薬ではこれが限界…。メトトレキサートを追加
ナイキサンが効果が出ていないわけではないのですが、炎症の下がり具合やMMPの数値が高いこと、年齢を考えると、このままの治療を継続しても変わらない可能性が高いと言われました。
副作用のことを考えるとナイキサン単剤で継続したい思いはあるのですが…。
まずはメトトレキサートを5㎎から週に1回追加してみましょう!
主治医の方針は、標準治療に従いメトトレキサート5㎎から開始し、12mgまで増加して維持量にしたいようです。
効果が思ったより出た場合は8mgで止める可能性もありますし、ナイキサンは中止できるかもしれません。
メトトレキサートと言えば副作用を予防するためにフォリアミンという葉酸を追加するイメージですが、肝機能に影響が出た場合のみ考慮するとのことでした。
メトトレキサートで改善が難しい場合はアクテムラのような生物製剤や一時的にステロイドとの併用も考えるとのことでした。
メトトレキサートとの付き合い方と不安
こうしてメトトレキサート5㎎、メトクロプラミド5㎎土曜朝1回 空腹時が追加になりました。
正直、娘の吐き気で苦しむ姿を見るのがつらく、複雑な胸中です。
1回目の服薬は吐き気などの問題はありませんでした。
症状が治まっても3年続けないといけないことを考えると、副作用が出ないといいなと祈るような気持ちです。
参考資料
- 若年性特発性関節炎(JIA)の診断および活動性の評価における血清学的マーカーの検討(IgG-RF,anti-CCP antibody,MMP-3,COMP,HO-1について)|Clin Rheumatol,20:3 336 36~341,2008
小児慢性特定疾病の手続き
娘の罹患している小児リウマチ(若年性特発性関節炎JIA)は膠原病の小児慢性特定疾患です。
今回ソーシャルワーカーの方から伺ってはじめて知ったので、情報としてまとめました。
大きな病院だと、主治医から支援室などで話を聞くように案内があります。
地方で、大きな病院がなくて知らない方もいるかもしれないので、まとめてみました。
小児慢性特定疾病を申請すると何がいいの?
医療費に対して月額の自己負担限度額が決まっていて、限度額以上は支払わなくてよくなる制度です。
収入に応じて限度額が定められています。
医療福祉費支給制度(マル福)があるため、限度額に達しない場合もあります。
また、大人で関節リウマチに罹患した場合は国が指定する特定疾患(難病)ではありません。そのため、公費などの対象にはなりません。
しかし若年性特発性関節炎が20歳を超えた場合には指定難病になります。※別途申請必要
お金の心配をしなくてよいのは本当にありがたいです。
何が必要?どのくらい申請に時間がかかる?
必要なものは、ソーシャルワーカーの方が詳しく教えてくれるの思いますが、参考程度にまとめました。
私の地区では以下のものが必要です。『小児慢性特定疾病医療意見書』以外の書類はソーシャルワーカーの方からいただきました。
以下の書類は保健所に提出します。
- 小児慢性特定疾病医療意見書(主治医に記載してもらいます)
※費用は2420円程度。場合によっては無料になることも。発行までに10日から2週間程度かかります。
- 小児慢性特定疾病医療費支給認定書
- 世帯調書
- 同意書(研究利用・所得区分照会)
- 保険証
- 返信用封筒
- 印鑑
- マイナンバーカード
- 課税証明書または非課税証明書(該当者のみ)
毎年申請が必要です。更新は3か月前から行うことができます。
おわりに
10月に発症してから早いもので2カ月ほど経ちました。
体育はマラソン大会、跳び箱、ハードル跳びなど、膝に衝撃がくるものばかりでまったく参加できていませんが、音楽のダンスや習い事のスイミングは参加できています。
ただ、バタ足のキック力がなくてスイミングのテストを落とされ大泣きし、親としても切ない気持ちになりました。
心配しすぎても前に進まないのはわかっているのですが、無意識のうちに不安になっているようで、悪夢をよく見るようになりました。
いずれどんな状況でも慣れてくるのだろうと思いますが、子どもが難病指定されると親の胸中は複雑ですね。
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