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大人でかかったら最悪!EBウイルスにかかって伝染性単核球症になった体験談

大人になってEBウイルスにかかって寝込むことになってしまいました。

入院こそしなかったものの、仕事は約1週間と少し休むことに。

その経過とその時に言われたことを他の方の参考になるようにまとめてみました。あくまでも一例として、参考にしてください。

この記事がおすすめな人
  • EBウイルスが何なのか知りたい人
  • EBウイルスに大人になってかかった人
目次

EBウイルス(EBV)はどんなウイルス?

EBウイルス(EBV)とはEpstein-Barr virusの略で、人へは唾液を介して感染します。

潜伏期間は4~6週間と考えられ、多くは不顕性感染(知らないうちに感染して症状が出ない)で、乳幼児感染が一般的で、無症状ないしは軽度の咽頭炎で済むようです。

ここで感染しなかった人も青年後期に第2ピークがあり、成人期までには90%以上が感染するため、大人になってから感染することはまれす。

大人になってからかかると重症化することが多いようで、伝染性単核球症を発症します。

医師

ほとんどは子供の頃にかかっているので、あなたのように大人にかかってかかる人は非常にまれですね。

かばこ

そんなに清潔に育った覚えはないのですが…。

医師

大人になってかかると入院するくらい重症になる事も多いですが、あなたは軽く済んでよかったですね。
重症化するのではないかと心配していました。

かばこ

重症化はしてないと言っても、やたら風邪にしては長かったですし、検査値が悪化して色々ひやひやしましたけどね…。

EBウイルスが原因で発症?伝染性単核球症はどんな症状を引き起こすか

発熱、咽頭炎、リンパ節腫脹および異型リンパ球(CD8陽性Tリンパ球)の増加が特徴的です

多くは一過性の経過ですが、まれに中枢神経合併症、脾破裂、血球貪食症候群などを併発し、さらにまれに免疫機構が不十分な場合は慢性活動性EBV感染症(chronic active Epstein-Barr virus infection:CAEBV)として伝染性単核球症状が再発・遅延し、多臓器不全やリンパ腫に至り半数以上が死亡します。

医師

非常にまれではありますが、一番怖いのがCAEBVです。
以前あなたと同年代の方でEBウイルスに感染した方でこの病気になってしまい、骨髄移植になりました。
この病気に関しては特効薬がないんですよね…。

かばこ

え!?この病気にならないために出来る事はあるんですか?今後気を付ける事はありますか?

医師

まあ、あなたの場合は回復してきているので恐らく大丈夫でしょう。
また稀なので心配いらないし、できることは特にありません。
無理をしない程度に普通通りの生活を送ってください。
ほとんどの方が持っているウイルスなのでほかの方に移す心配もありません。
子供には移ってもほとんど症状は出ません。




EBウイルスは実は色々な病気の原因ではないかと言われている

EBウイルスは白血病を始めとする様々な癌の発病、コロナ後の後遺症など免疫系の様々な病気にも関わっているのではないかといわれています。

ほとんどの人が体の中にもっているウイルスですが、免疫力などが落ちているときに再活性化し、病気を引き起こす原因になっている可能性が示唆されています。

EBウイルスにかかったらどこの診療科を受診すべきか

血液内科があるようであればそれが一番です。

EBウイルスに一番経験があるのは血液内科で、血液検査結果をもっとも豊富な知識で診る事が出来るのも血液内科です。

そのほかでは感染症科、耳鼻科(のどの痛み、扁桃腺の腫れ、リンパの腫れなどがある場合)、総合診療科、消化器内科(胃部症状、肝機能症状がある場合)もEBウイルスを診る機会が多いようです。

注意点

注意が必要なのが、この時に耳鼻科等で単なる風邪だと誤診され、セフェム系やペニシリン系の抗生剤を飲んでしまうと高確率で薬疹が出ます。

EBウイルスは肝機能の悪化により胃腸症状が出る場合があります。

内科などでは単なる胃もたれだと診断されて肝機能の悪化の発見が遅れる恐れがあります。

念のため血液検査を行ってもらった方がいいでしょう。

EBウイルスの症状の経過

私は典型的な症状と言われる咽頭炎やリンパ節腫脹はありませんでした。

熱と、吐き気(胃のむかつき)、蕁麻疹、だるさ、寝汗が主な症状でした。

衣類を取り替えないといけないほどの寝汗が2週間ほど続き、寝汗はこの後もずっと21日になるまで続きました。

もともと排卵日や生理前は寝汗が出るため、この時はホルモンの影響かと思っていました。

しかし主治医からは、寝汗はウイルス感染でよくでると言われ、今振り返るとこの時既にウイルスと戦っていたんだと思います。

以下に症状の経過をまとめました。

12月5日:疲れを感じながらも子供と温水プールで遊ぶ。(今思えばこれが最後のとどめでした。疲労マックスに。)

12月6日:強い吐き気、蕁麻疹(蝶型)、夜間の灼熱感、だるさ(だるさはこの後も1週間以上続きました)

12月7日:吐き気、蕁麻疹は収まったものの、夜になると37.8℃の熱が出る。

12月8日:つわりのような吐き気と喉のつかえ。

夜になると38.1℃の熱が出る為、仕事を休む。

蕁麻疹も再発。

病院受診して血液検査を行う。

既にワクチン接種2回行っている事、県内でほとんど感染者が出ていないためコロナではないと考え、PCR検査は行わず。

検査値

この時の血液検査結果の異常値:

血小板【基準値:14.0~34.0×10⁴/μl】:13.9

GOT(AST)【基準値:10~40U/l】:82

GPT(ALT)【基準値:5~45 U/l 】:38

LDH【基準値:124~222 U/l 】:383

CRP【基準値:0~0.3㎎/dl】:0.7

異型リンパ球(A-Lymph )【基準値0%】:5.0

医師

血小板が下がっているのと、異型リンパ球が出ているのが気になるので経過を見た方がいいでしょう。
LDHは色々な臓器から壊れると出てくるのですが、肝機能の数値(AST、ALT)はそこまで高くないので、肝機能ではない可能性があります。
おそらく何かのウイルス感染でしょう。
尿路感染かもしれないですね。

異形リンパ球とは以下の写真のようなものらしいです。↓

出典:東邦大学 医療センター 大森病院 臨床検査部より抜粋

12月9日:熱が下がったものの、胃部不快感、だるさは続く。

12月10、11日:蕁麻疹が出たりでなかったり。

12月12、13日:強い吐き気。吐けないが吐き出したいようなムカムカ感が続く。空腹だと吐き気が増すので何かを食べるが、気持ち悪い。

12月14~16日:吐き気は軽くなるものの、油物や肉類に拒否感あり。蕁麻疹は収まる。再度病院受診。胃薬を出してもらう。

胃もたれは胃から来ていると思い込んでいましたが、肝機能の低下によって出ることもあります。

肝機能の悪化が進むと、他にだるさ、湿疹、黄疸、脚のつり、味覚異常なども出ます。

私も味覚異常までいくのかわかりませんが、ガムを長時間噛んだような後味の悪さはありました。

検査値

12月15日の検査結果異常値;

GOT(AST)【基準値:10~40U/l】:188

GPT(ALT)【基準値:5~45 U/l 】:116

LDH【基準値:124~222 U/l 】:493

白血球数(WBC)【基準値:3300~9000/μL】:10200

異型リンパ球(A-Lymph )【基準値0%】:9.0

フェリチン【基準値:4~87NG/ML】:249

医師

肝臓に炎症が起きて壊れてきていますね。
500近くまで上がったら大変です。
異型リンパ球の数値も上がっているので、EBウイルスか白血病の可能性もあります。
大きな病院で精密検査した方がいいかもしれません。

症状が軽くなってきていたので、この結果に不安になりました。

しかし検査値は症状よりも遅れて出てくるので、検査結果が出たときにはもう改善傾向に向かっていたようです。

異型リンパ球や肝機能の異常は普通のウイルスでもかなりこじらせると出る事はあるようですが、異型リンパ球が10近くまで上がることは普通ではないことのようで、かなり先生が困惑していました

12月17、18日:吐き気が軽くなる。

12月19日:吐き気がなくなる。寝汗も収まる。

12月21日受診

検査値

12月21日検査結果;

GOT(AST)【基準値:10~40U/l】:64

GPT(ALT)【基準値:5~45 U/l 】:65

LDH【基準値:124~222 U/l 】:384

白血球数(WBC)【基準値:3300~9000/μL】:6200

異型リンパ球(A-Lymph )【基準値0%】:3.0

12月15日の生検結果;

EBV-VCA-IgG【基準値:10倍未満】:640

EBV-VCA-IgM【基準値:10倍未満】 :20

EBV-EBNA【基準値:10倍未満】 :10

可溶性IL-2レセプター【基準値:121~613】:703

医師

肝機能も白血球も改善してきているし、異型リンパも減ってきているので大丈夫でしょう。
EBウイルスは検査が難しいので時間がかかってしまいましたが、これだけ出ていればEBウイルス感染で間違いないでしょう。
IgMが出ていることからも初感染で間違いないでしょう。
VCAの数値が高いのが若干気になりますが、体調も改善してきているようなので、様子をみて年明けに再検査すれば問題ないでしょう。

入院なども覚悟していたので、本当に改善してよかったです。VCAが高いのが気になりますが、このまま無理しないようで様子見しようと思います。

今後私の体の中ではこのような経過をたどって、徐々にEBウイルスに対する抗体が出来てくるようです。

EBNAが抗体ですね。↓

出典:感染症検査統計情報サービスより抜粋

12月22日以降:黄色い鼻水(ウイルスが原因と思われる)は少しありますが、寝汗の頻度も3日に一度に減り、びっしょり濡らす程ではなくなりました。

EBウイルスに感染してみて思ったこと

最初は完全に単なるストレスと疲れだと思っていました。

育児や仕事のストレスがたまりすぎて自律神経かホルモンがおかしくなったかなと思いました。

そのため続くようであれば産婦人科精神科を受診した方がいいのかと思いました。

その次に吐き気がしたため、消化器内科に行こうか迷いました。

熱が3日も続いたため、血液検査をしてくれるところがいいな…と思いました。

しかしこちらのサイト【ユビーAI受診相談】で検索してところ白血病なのでは?との解答が…↓

AIなので、様々な病気をリストに挙げてくるのですが、その中で寝汗と吐き気、発熱で白血病を上位にあげてきたため、嫌な予感がして血液内科を受診しました。

血液内科ではないところを受診した場合は今回のEBウイルスは稀な病気であるため、誤診され、意味のない薬や発見が遅れて無理をした生活を続けてもっとひどい症状になってしまっていたかもしれません。

AI診断侮るなかれです。

そして心から反省

子育ても、仕事も、家事も、自分のやりたいこと(ブログを書くこと)も!!と張り切っていましたが、身体はストレスと疲労で限界を突破していたため、このようなウイルスを抑え込めずに発症してしまったのだと思います(大人になってかかると大変とはいえ、全員が発症するわけではないです)。

今後は自分の免疫がおかしくならない程度に無理をしないで生活をしていこうと思います。

入院してしまったら…、肝炎になったら…、慢性活動性EBV感染症になったら…などと色々考えていたら、目先のやりたいことなどどうでもいいことのように思えました。

命や健康を失ってしまったら、何にもならないですね…。

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