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口が渇く(ドライマウス)原因は?糖尿病などの病気やストレスのせい?薬剤師がおすすめの漢方や市販薬を紹介!

最近、口がやたらと渇くなと感じてはいませんか?

原因が思い当たらず悩んでいる人もいるでしょう。

この記事では信頼できる情報をもとに、口が渇く原因や検査、治療薬、漢方薬などを解説します!

この記事を読んでわかること
  • 口喝(ドライマウス)とは?
  • 口喝(ドライマウス)の原因とは?
  • 口喝(ドライマウス)は自然治癒する?
  • 口喝(ドライマウス)の治療方法
  • 口喝(ドライマウス)に対してできる対策や工夫
目次

口が渇く(ドライマウス)ってどういう状態?

そもそも口が渇くとはどういう状態なのでしょうか?

口喝(ドライマウス)とは、唾液の分泌量が減り、口の中が渇いて乾燥している状態です。

詳しくは後述しますが、原因としては、大きく2つにわけられます。

原因
  • 体液量の減少(下痢、嘔吐など)
  • 唾液分泌機能の低下(加齢、ストレスなど)

以下のような症状があらわれます。

症状
  • 口の中の粘つき
  • 口臭
  • 舌がくっつく
  • のどが渇く

口喝(ドライマウ))は不快なだけではなく、放置すると以下のような2次被害をもたらす場合があります。

2次被害
  • 唾液の抗菌作用が落ち、歯周病や虫歯の原因になる
  • かぜやインフルエンザにかかりやすくなる
  • 食べ物が飲み込みにくくなり、誤嚥性肺炎の原因となる
  • 長期に及ぶと、口腔カンジダ、舌の痛み、味覚異常がおきることもある
  • 逆流性食道炎がおきやすくなる

口の渇き(ドライマウス)は自然に治ったり改善したりする?

飲み会の翌日に口の渇きが気になった経験はないでしょうか?

アルコールには利尿作用があります。

そのため、飲み過ぎにより、体内の水分バランスが乱れて口の渇きを感じる場合があります。

また、緊張やストレスで交感神経が優位になると、唾液の粘度があがり、口の渇きを感じることがあります。

そのような原因であれば、一時的なものなので改善するため、心配はいらないでしょう。

また、食生活や風邪薬などが原因でおきている口喝(ドライマウス)も、食生活の改善や薬の中止によって解消される可能性があります。

口の渇き(ドライマウス)の主な原因

食生活やストレス、お酒の量を減らしてみても口の渇きが気になる…。

そのような場合はほかの原因が潜んでいる可能性があります。

口喝(ドライマウス)の原因に関して、詳しく見ていきましょう!

病気

口喝(ドライマウス)があらわれる病気に関してまとめました。

病気理由
糖尿病血糖値が高くなると、糖を含んだ尿が大量に出るため、体内水分量低下による口喝がおきる。
くも膜下出血・脳出血・脳梗塞口の周りの筋肉が麻痺する場合があり、唾液が減る。
シェーグレン症候群免疫の異常によっておこる膠原病の一つで、口や目、皮膚など全身に乾燥が見られる。
更年期障害唾液の分泌は女性ホルモンのコントロールを受けるため、バランスの乱れによる口喝がおきる。
熱性疾患、下痢、多汗症、尿崩症、甲状腺機能亢進症体内の水分量の低下により、口喝がおきる。
心不全、腎不全、肺炎による浮腫や腹水水分の偏在により、口喝がおきる。

薬の影響

じつは口喝(ドライマウス)の原因になる薬は多く存在します。

病気の関係で中止できないような重要な薬もあるのですが、身近な薬でも口喝(ドライマウス)の原因となっている場合があります。

以下に身近な薬で、口喝(ドライマウス)があらわれるものをまとめました。

  • 抗アレルギー薬
  • 眠剤
  • 風邪薬
  • 咳止め 等
かばこ

風邪薬や咳止め、眠剤などもじつは要注意です。
口喝が気になる方は、いま飲んでいる薬が必要かどうか一度考え直してみましょう!

降圧剤、利尿剤、抗精神病薬、パーキンソン病治療薬などにも口喝の副作用があります。

中止が難しい薬ではありますが、あまりにも症状がひどい場合は主治医に相談しましょう。

加齢

70歳以上では、唾液の分泌が減少して口喝(ドライマウス)の方が増えてきます。

ある研究では男性の16%、女性の25%に唾液の減少がみられました。特に女性は加齢に伴って唾液の分泌が大きく減少し、70~80歳代では10代の半分以下にまで唾液の分泌が減少することもあります。

そのほか、加齢によるホルモンバランスの乱れフレイルなどの全体的な筋力の低下が口喝(ドライマウス)を悪化させているケースもあります。

ストレス

人間の体にストレスによる負荷がかかると、交感神経が優位になり、リゾチームという免疫に関係する物質が唾液に多く含まれるようになります。

それによって、さらさらだった唾液に少し粘りがでるようになるため、ドライマウスになりやすくなります。

食生活、生活習慣

食生活や生活習慣が原因で口喝(ドライマウス)がおきることもあります。

  • 水分不足
  • やわらかい食品ばかりを食べたことによるあごや舌の筋肉が衰えによって唾液の分泌低下
  • お酒の飲みすぎ
  • 喫煙

口の渇き(ドライマウス)の治療とは?医療機関での検査など

口喝(ドライマウス)は、歯科、一般内科を受診するとよいでしょう。

目や皮膚にも乾燥がみられる場合はリウマチ科膠原病内科を選択してもよいと思います。

詳しく見ていきましょう!

口の渇き(ドライマウス)の検査と診断

口喝(ドライマウス)の診断はどのようにおこなわれるのでしょうか?

まずは問診で、病歴、服薬歴、生活習慣、年齢などを確認します。

そのあと、血液検査のほか、唾液分泌量や唾液分泌機能の測定をおこないます。

以下に検査を簡単にまとめました。※血液検査、唾液検査をおこなうかどうかは医療機関の判断になります。

検査名検査内容
ガムテスト唾液の分泌量を測る検査
サクソンテスト唾液の分泌量を測る検査
唾液腺造影唾液腺の状態や機能を評価する検査
唾液腺シンチグラフィー唾液腺の状態や機能を評価する検査

口の渇き(ドライマウス)の治療薬

詳しくは後述しますが、口喝(ドライマウス)の対症療法として、市販で販売されている保湿剤を使用してもよいでしょう。

ここでは、医療機関で処方される、薬に関して簡単に説明します。

口腔スプレー(サリベート)

主成分は塩化ナトリウム、塩化カリウム等であり、スプレータイプの人工唾液です。

唾液分泌促進薬(サリグレンカプセル、エボザックカプセル、サラジェン錠)

唾液腺細胞のアセチルコリン受容体に作用し、唾液を分泌させます。

開始から4週間以内に嘔気などの副作用が出るケースがありますが、1カ月程度でなれる場合が多いです。

漢方

漢方では、口渇は津液(しんえき)と関係が深い症状と捉えています。津液とは、人体にとって必要な正常な水液のことです。

口渇は、津液の「量」が少ない状態や、津液の「流れ」が悪いときに起こります。

体質によって使用する漢方は異なりますが、代表的な漢方は、五苓散(ゴレイサン)、白虎加人参湯(ビャッコカニンジントウ)等です。

口の渇きに効くおすすめの漢方や市販薬は?

病院に行くほどではないけれど、口の渇きが気になるときがある。

そんな方におすすめの漢方や市販薬を紹介しました!

どの薬も、副作用や併用薬に注意の必要なものがほとんどないため、安心して始めることができます。

保湿剤

口腔ケア用品を使用して、口の中を保湿します。

一般に市販されている主なものには、ジェル状、スプレータイプ、洗口液のタイプがあります。

口腔乾燥状態が強い場合には、保湿成分入りの洗口液を使用しての保湿ケアが有効です。

  • スプレータイプは水分負荷(加湿)が主な効果で、即効性があり、清涼感が得られますが、持続時間が短いものが多いです。
  • ジェルタイプは粘膜表面に被膜を形成することにより、保湿効果と粘膜の保護効果が期待でき、作用時間も長いです。ただし、ジェルタイプは粘つき感の自覚症状の強い患者には不向きです。また、嚥下機能が低下している患者ではスプレータイプの保湿剤使用は避けた方がよいとされています。
  • 洗口液はアルコール含有タイプは乾燥を助長する可能性があるため避け、清涼感が欲しい場合はミントなどが配合されているものを選択するとよいでしょう。

市販でさまざまなものが売られていますが、手ごろな値段の商品を紹介しました↓

プラスハート 口腔用保湿スプレー

1100円(税込)です。

ヒノキチオールが含まれ、口腔の環境を整えます。

無香料なので、匂いが気になる方でも使用できます。

バイオティーン オーラルバランスジェル(保湿ジェル)

1091円(税込)です。

唾液にも含まれる天然酵素(ラクトペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、リゾチーム)+ラクトフェリン、キシリトールが配合され、乾いた口を潤し、口臭や口のねばつきなどのさまざまな症状を和らげてくれます。

発泡剤やアルコールなどは使用せず、体に優しい低刺激なオーラルケア商品です。

バイオティーン マウスウォッシュ(洗口液)

826円(税込)です。

唾液にも含まれる天然酵素(ラクトペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、リゾチーム)+ラクトフェリン、キシリトールが配合され、乾いた口を潤し、口臭や口のねばつきなどのさまざまな症状を和らげてくれます。

発泡剤やアルコールなどは使用せず、体に優しい低刺激なオーラルケア商品です。

漢方

漢方は医療機関のみならず、市販でも手に入れられます。

口喝以外の症状に合わせて、紹介します。

白虎加人参湯(ビャッコカニンジントウ)

体力があり、多飲・多尿傾向のある口喝の方におすすめです。

2135円(税込)です。

六味丸(ロクミガン)

体力があまりなく、疲労感、残尿感、手足のほてりがあり、口喝がある方におすすめです。

1720円(税込)です。

五苓散(ゴレイサン)

体力を問わず、尿量が少なく、口喝のある方におすすめです。

二日酔いや頭痛にも効果があります。

1356円(税込)です。

口の渇きを改善するための対策

口喝を予防するために普段からできる対策はあるのでしょうか?

食べ物や生活習慣など、取り入れやすいものを中心にまとめてみました。

食べ物、食生活

食べ物や食生活の改善も、口喝(ドライマウス)に有効です。

以下の対策を試してみましょう!

対策
  • お酒を控える
  • 歯ごたえのあるものを食べる(さきいか、餅、たくあん、ナッツ類、せんべい等)
  • レモン、梅干し、飴やガムなどで唾液分泌を促す
  • ペットボトルを持ち歩き、こまめに水分をとる

運動

運動などを行い、ストレス過多を解消する事が大切です。

また、唾液が出るように、あごの運動もよいでしょう。

顔面体操や舌のストレッチ、唾液腺マッサージをするのもおすすめです。

唾液腺のマッサージの仕方はこちら↓

生活習慣

口喝の予防には、生活習慣も気をつけてみましょう!

生活習慣
  • 喫煙を控える
  • 入れ歯の調整をおこなう
  • マウスピースによって、いびきや歯ぎしりを改善し、口を閉じたまま寝るようにする
  • マスクをつける
  • 部屋の湿度を調整する

まとめ

高齢になるに従い、加齢によるホルモン変化だけでなく、病気や薬による影響で口喝に悩む方が増えてきます。

若い方でも、緊張やストレス、飲み会の次の日など口喝が気になる方もいるでしょう。

口喝だけで医療機関を受診するのはためらう方がいるのではないかと感じ、今回情報をまとめました。

参考になれば幸いです。

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