学校で習ったことさえ完璧にしていれば、社会でうまくいく、そんな風にずっと長いこと私は勘違いをしていました。
30代後半から学校で学んだこと以外、興味が赴くままに読むようになりました。
その中で、もっと早く、若いうちに知っておきたかったな…と心から思った本を紹介していきます。
個人的には、心理学、経済学、マーケティング、企業運営などは教養として、社会の仕組みを理解するためにどの分野にすすむ人でも必須の教養と感じています。
また、人間力を鍛えることも若いうちからやってほしいなと感じています。
すべて実際に読んだ書籍を紹介しています!
おすすめ度は5段階評価で、★~★★★★★までで表現しています。
心理学系書籍
心理学とは、人間の取扱説明書のようなものであり、動物においては飼育図鑑、植物においては育て方に類似したような非常に深い、そして本来は皆が基本的なことは知っておくべき学問であると感じています。
しかしながら、学校では心理学に触れる機会がまったくなく、人間がどんなときにどのように感じるか、親や先生から伝聞されるのがすべてであり、なかには実は誤った考えが含まれている場合もあります。
そのような偏見をとりのぞくためにも、ある程度心理学に関する書籍を早いうちから読んでおくのは非常に役立つと思います。
人を伸ばす力
★★★★
一時的ではなく、長期に及んで望ましい行動、例えば「こどもに学び続けてほしい」などを行ってもらうにはどうしたらよいのでしょうか?
親や部下をもつ人なら一度は悩んだことのある課題だと思います。
その問いに対して、幼少期にだれが持っていた好奇心、内発的動機を伸ばすことが有効なのではないかと考え、報酬、罰、規律、締め切り、競争などはその内発的動機にどのように影響を与えるのか調べた研究結果です。
ソマ・パズルとよばれる「世界一のキューブパズルゲーム」を用いて、人間が内発的動機で夢中になってやっている場合、報酬や罰、競争などの外的要因が加えられたらどうなるのかを考察しています。
結論としてはこれらの外的要因は内発的要因を阻害してしまうのですが、人を伸ばすにはどうしたらよいのか考えている人にヒントになることがたくさん書いてあるため、おすすめの書籍です。
経済、マーケティング関連書籍
私たちは生きていくうえで、経済とは切っても切り離せない関係にあります。
経済ほど重要な学問もないはずなのに、学校では恐ろしいくらい教えてくれません。
経済の理論を知りたいわけではなく、どのように社会がまわっているのか、企業がなりたっているのかを知ることは非常に重要なことです。
自分の能力を活かして、どのように社会に貢献していくのかを考えることは非常に重要であると考えます。
行動経済学が最強の学問である
おすすめ度 ★★★★★
行動経済学(behavioral economics)とは、経済学と心理学が融合した学問で、人間の「人々が直感や感情によってどのような判断をし、その結果、市場や人々の幸福にどのような影響を及ぼすのか」を研究する学問です。
行動経済学は経済学の新しい領域として、Amazon、グーグル、ネットフリックスなどの世界的に有名な巨大テック企業がこぞって取り入れているだけでなく、公的機関、小売業、金融系企業などからも注目を集めている学問です。
なぜ行動経済学に私自身が興味を持ったかというと、そもそもはマーケティングに興味を持ったからでした。
350ページにわたる情報量の多い書籍なのですが、本書の中でも随所に行動経済学の仕組みが利用されているためか、非常に読みやすく、1日であっという間に読めてしまいます。
行動経済学の本は数冊読みましたが、この書籍が現時点で一番面白かったです。
行動経済学に興味のある方は一読することをおすすめします!
MBA必読書 50冊を1冊にまとめてみた
おすすめ度 ★★★★★
企業がどのように大きくなったか、なぜ成功する企業と失敗する企業があるのか気になったことはないですか?
会社を興すような人、長く継続できるような人は大卒ですらなかったり、いわゆる受験の世界でいう頭が良い人ではなかったりするケースが多々あります。
私自身は義務教育を受け、勉強し、薬剤師という学力があればなることができるような仕事についています。
そのため、何が私たちとはちがうのか、会社を興すような人はどんなことをして、何を考えて、何を学んでいるのかがずっと気になっていました。
経済関係の本はすこしかじったつもりになっていましたが、この書籍を読んで、まだまだこんなに面白い本があるのかと感動しました。
50冊もあるため、すべてを読み切ることは難しいですが、興味を持った本が10冊程度あったため、時間をかけて読んでみたいと思います。
人間力を鍛える書籍
人生にとって一番大切なのは何なのでしょうか?
生きる意味って、勉強する意味って何なのでしょうか?
学生時代、20代は目の前のことで忙しく、エネルギーと可能性に満ちていたため考えることもなかったテーマですが、年をとると自然と考えるようになりました。
年をとってから考えてもいいのですが、偉大な経営者になる人、著名人になるような精神的に成熟している人は、かなり若いうちからこのようなテーマを考え、自分なりの結論を持っているように感じます。
今回おすすめした本はどれも素晴らしい本ばかりなので、ぜひ学生にも若いうちに読んでほしいと思っています。
生き方
おすすめ度★★★★★
日本ハム時代に大谷翔平がこの書籍を読んでいたといわれています。⇒大谷翔平がメジャー前に熟読していた2冊の本 その“タイトル”に黒柳徹子が驚き 「えぇっ!」
稲森和夫氏は京セラ、KDDIの創業者であり、JALを立て直した天才的な経営者として知られています。
雲の上の人というにふさわしい方なので、まるで私のような一般人には参考にならないかと思いましたが、想像以上の泥臭い努力と苦労をされており、高い志と信念に心を打たれました。
人生とは?という私自身の問いに一番しっくりする答えを教えてくれたような気がします。
中1の息子も読みました。比較的読みやすかったと言っていました。
心。
おすすめ度★★★★
稲森和夫氏の著書です。「生き方」の続編になっています。
「生き方」と内容が重複する部分はありますが、心のあり方に関してもっとフォーカスをあてた著書になっています。
「生き方」と同様、稲森和夫氏の真摯な生き方、考え方に共感できる内容となっています。
自助論
おすすめ度 ★★★★★
1858年に出され、日本では福澤諭吉の『学問のすすめ』と並んで読まれたという、明治の大ベストセラー『西国立志編』の現代語訳版です。
「天は自ら助くる者を助く」という独立自尊の精神を広めた、古典的名著です。
アダム・スミスやニュートン、シェークスピア、ミケランジェロ、コロンブス、ガリレオ・ガリレイ…。
さまざまな分野で活躍した有名、無名の人々のエピソードや言葉を引用しながら、「自助」の精神、「自分で自分を助けようとする精神」の重要性を訴えています。
当たり前だけど、実践するのは難しい。
でも生まれながらの能力に依存せず、努力と情熱があれば誰でも実践可能な教えがたくさん書かれています。
私のような中年でも色々考えさせられましたが、特に道徳観念や習慣がつくられる青年期のこどもには、ぜひともおすすめしたい1冊です。
志高く
おすすめ度★★★★★
少年時代に始まり、ソフトバンクの創業からAI革命、ソフトバンクグループの未来までをビルゲイツを単独取材したこともある記者が、孫正義の長期密着取材でまとめあげた集大成です。
恥ずかしながら孫社長に関してはソフトバンクの社長ということ以上の情報を私は知りませんでした。
孫社長は天才であることは間違いないのですが、それ以上に熱いパッションと人間味のある姿に心を打たれ、自分も何か社会に貢献できることはないかと考えるきっかけになりました。
君たちはどう生きるか
おすすめ度★★★
しかし内容としてはまったく別物です。
コペルというあだ名の15歳の少年・本田潤一とその叔父が、精神的な成長、貧困、人間としての総合的な体験と向き合う姿を通じて、人はどうあるべきか、どう生きるべきなのかを考えさせる話です。
10代で出会いたかった、子供に読ませたいと私自身が強く感じた本です。
某有名進学校では、学校で皆で読む機会があると聞いたことがあります。
バビロン大富豪の教え
おすすめ度★★★★
世界的なベストセラーである「バビロン大富豪の教え」の漫画版を読みました。
書籍版よりは内容が省かれているのではないかと考えられますが、十分楽しく読むことができました。
単純であり、必須であるお金に対する考え方を再認識させてくれる本です。
個人的には「欲は限りない、本当に必要なものなのかを考えること」「お金はおまけ、労働から得られる学びこそが真の価値がある」という考え方に共感しました。
ユダヤ人大富豪の教え
おすすめ度★★★★★
お金の話のみならず、社会の成り立ち、自分を知ることの大切さ、人生において大切なことまで幅広く物語形式で教えてくれる本です。
ハッとするような気付きが多くありました。
何よりも驚いたことが、あとがきに記載してありましたが、この書籍に記載されていたことのほとんどが、実際にユダヤ人の大富豪から著者が教えてもらった知識であることです。
この書籍を読んでいる最中は、どこかから切り貼りした知識を物語形式にまとめたものかと思っていたため、どこかに実在した富豪が実際に人生を通じて感じた経験であることに感動しました。
失敗の科学
おすすめ度 ★★★★★
なぜ10人に1人が医療ミスの実態は改善されないのか ?
なぜ墜落したパイロットは警告を無視したのか ?
なぜ検察はDNA鑑定で無実でも有罪と言い張るのか ?オックスフォード大を首席で卒業した異才のジャーナリストが、
医療業界、航空業界、グローバル企業、プロスポーツチーム…
あらゆる業界を横断し、失敗の構造を解き明かす !■虐待事件で正義感に目覚めた市民が、
役所の失態を責め立てた結果、どうなったか?■「ミスの報告を処罰しない」航空業界が
多くの事故を未然に防げている理由は?■撃ち落された戦闘機に着目した天才数学者が、
戦闘機の帰還率向上をもたらした洞察とは?■治療法が発見されていながらも、
「人類が200年放置し続けた病」があるのはなぜ?<目次>
第1章 失敗のマネジメント
「ありえない」失敗が起きたとき、人はどう反応するか
「完璧な集中」こそが事故を招く
すべては「仮説」にすぎない第2章 人はウソを隠すのではなく信じ込む
その「努力」が判断を鈍らせる
過去は「事後的」に編集される第3章「単純化の罠」から脱出せよ
考えるな、間違えろ
「物語」が人を欺く第4章 難問はまず切り刻め
「一発逆転」より「百発逆転」第5章「犯人探し」バイアス
脳に組み込まれた「非難」のプログラム
「魔女狩り」症候群 そして、誰もいなくなった第6章 究極の成果をもたらす マインドセット
誰でも、いつからでも能力は伸ばすことができる終章 失敗と人類の進化
失敗は「厄災」ではない失敗の科学 紹介文より抜粋
「失敗」の捉え方、「失敗」からの学び方など生きていくうえで非常に重要な考え方を学ぶことができます。
なぜ人は「失敗」を隠そうとするのか?どういう状況で隠そうとしてしまうのか?「失敗」した人を責めて責任を負わせておしまいでよいのか?
どんなに優秀な人であっても、悪い状況が重なった場合など「失敗」は必ず起こります。
「失敗」がおきるプロセスや原因とそこから学ぶ方法、学んだ組織に関してこれでもかというほど実例が掲載されています。
中には数百年に渡って間違えたことを信じてきた例もあり、非常に考えさせられました。
子供はこれから大人になるに従い、たくさんの「失敗」をします。その際の「失敗」の捉え方、学び方の参考になる書籍だと思い、紹介しました。
息子に内容を要約して伝えたら、へ~と感心していました。
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