先日、医師からコロナワクチンと破傷風菌の投与間隔を聞かれ、わからずに色々調べたので、そのまとめを書いてみました。

コロナワクチンはまだまだ分からないところがあるので、今後情報が変わる可能性があります。
R5.6.19現在の情報であることをご了承ください。
コロナワクチンの分類
これまでのワクチン(不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン、ペプチドワクチン)はウイルスの一部のタンパク質を人体に投与し、それに対して免疫が出来る仕組みでした。
コロナワクチンは、mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンやウイルスベクターワクチンと呼ばれる新しい作用機序のワクチンです。
ウイルスのタンパク質をつくるもとになる遺伝情報の一部を注射し、体内で産生されるウイルスのタンパク質に対する抗体などが体内で作られることにより、ウイルスに対する免疫を作ります。

詳しい事は、様々なところで説明されているので割愛します。
もっと知りたい方はこちら⇒厚生労働省 新型コロナワクチン Q&A
一般的なワクチンの投与間隔(参考)
※
注射の生ワクチン:BCG、MR(麻疹・風疹)、水痘(みずぼうそう)、おたふくかぜ)
経口生ワクチン:ロタウイルス等
不活化ワクチン:ヒブ、小児・高齢者の肺炎球菌、B型肝炎、日本脳炎、4種混合、3種混合、2種混合、日本脳炎、HPV(ヒトパピローマウイルス)、インフルエンザ、帯状疱疹
コロナワクチンと他のワクチンの投与間隔
コロナワクチンと生ワクチン
コロナワクチンの前後ともに、2週間以上、生ワクチンとは投与間隔をあける必要があります。

ややこしいのが、4週間ではなく、2週間でよいことですね。

週間の根拠となるデータは発見できませんでした。
しかし厚生省の公式発表なので、現在2週間空いていれば、安全だというデータがあるのだと思います。
一方、新型コロナワクチンとインフルエンザワクチン以外のワクチンの同時接種については、現時点で安全性に関する十分な知見が得られていないため、実施できません。互いに、片方のワクチンを受けてから2週間後に接種できます。特に子どもの場合は、定期接種でワクチンを接種することもあるため、予め計画を立てた上での予約をお願いします。
厚生労働省 新型コロナワクチンQ&A
コロナワクチンと不活化ワクチン
コロナワクチンの前後ともに、2週間以上、不活化ワクチンとは投与間隔をあける必要があります。

数年後データが増えてくれば、制限なしになる可能性はあると思います。

現時点では、コロナワクチンのデータが不十分とのことで、念のための2週間なのでは?と思っています。
一方、新型コロナワクチンとインフルエンザワクチン以外のワクチンの同時接種については、現時点で安全性に関する十分な知見が得られていないため、実施できません。互いに、片方のワクチンを受けてから2週間後に接種できます。特に子どもの場合は、定期接種でワクチンを接種することもあるため、予め計画を立てた上での予約をお願いします。
厚生労働省 新型コロナワクチンQ&A
コロナワクチンとインフルエンザワクチン
コロナワクチンとインフルエンザワクチンのみ、同時接種可能です。

インフルエンザワクチン以外は全て、投与間隔をあけないといけないことを覚えておいた方がいいですね。
新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンとの同時接種は可能です。ただし、インフルエンザワクチン以外のワクチンは、新型コロナワクチンと同時に接種できません。互いに、片方のワクチンを受けてから2週間後に接種できます。
厚生労働省 新型コロナワクチンQ&A
参考のデータも厚生労働省の同じページの下部にあったので、気になる方はご覧ください↓
(参考資料)
新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンの同時接種の有効性・安全性(第33回 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
破傷風トキソイドとコロナワクチンの投与間隔は特殊
コロナワクチンと破傷風トキソイド等は、2週間をあけずに投与しても良いことになっています。
コロナワクチンの前でも、後でも同じ解釈でいいようです。(メーカーに念のため確認をとりました)

今回医師からこの件を質問されて、すぐに回答できませんでした。

判断に少し迷う文面ですが、必要であれば投与可能だという事でしょう。
出来れば2週間空けてねという事でしょうが。
なお、創傷時の破傷風トキソイド等、緊急性を要するものに関しては、例外として2週間を空けずに接種することが可能です。
厚生労働省 新型コロナワクチンQ&A
まとめ
薬剤部で、ワクチンの管理もやっているのでまとめてみました。
コロナワクチンが意外とややこしい上、厚生労働省から情報が度々アップデートされます。
また変更点がある場合は、訂正をかけていきます。
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